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映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


吉田喜重が語る小津安二郎の映画世界

  1. 2018/11/30(金) 23:00:00_
  2. 映画関連の番組等
  3. _ comment:0
吉田喜重が語る小津安二郎の映画世界



2018年11月30日(金) レンタルDVD

1993年にオンエアされた、NHK教育の番組(ETV特集)です。
4つの話で180分、1話45分でした。


全体の感想

一昨年末以降、日本人では一番と思っている小津監督の事を
吉田喜重監督さんが語っているのですが
けっこう暗い声で・・・
取り上げる作品も「東京物語」ばっかりというか
他の作品も出ますが、またかい?って感じで・・・

25年前の番組ですが「ETV特集」はよく見たのですが
当時は映画とは距離があって全然知りませんでした。

今回良い機会に借りられて、この番組を見られて良かったとは思っています。
そして「映画はドラマ、アクシデントではない」
それが一番胸に来ました。

そして「反復するうちに意味が変わってゆく、ずれてゆく」ことも
しみじみとよく分かりました。

ただ、この作品の小津さんは、あくまでも吉田さんの思う
小津さんだという事を忘れてはいけないと思います。

これからも小津監督さんの作品を再見してゆきたいと思います☆



以下、各話の感想などです。




 
.


第1回
サイレントからトーキーへ/映画との出会い 反復とずれ

映画はドラマ、アクシデントではない
吉田さんは小津さんの映画は事物側から人間を見るという考え
ほほう、と目から鱗、私はモノにものを言わせていると思っていたけど
それはそういう事だったんだな、と、納得。

チャップリン等のアメリカコメディ映画の模倣
世界恐慌から時代や現実を写す作品に変わる
反復しているうちに生じるズレ



第2回 戦中戦後の軌跡/映画が言葉を発するとき

崩壊するから描く家族

「父ありき」について長く
流し釣りの場面、反復とズレ、父子の別れの決意、他人になる
家族を描くとは崩壊を描き、清々しい他人としての関係を描く
映画はまやかし、その世界にいながらにして、嫌っていた
再びの流し釣り、反復
意味が多く読み取れるから黙るしかない
何の脈絡もない無秩序な世界から、調和に変わるミチアフレル

その作品は借りるか迷ってやめていたんだけど
やっぱり見なくて良かったように思いました。

「長屋紳士録」
その説明

けっこう思い出したくもない作品で、やっぱり
戦後だったからああいう風だったんだと、これも納得。

「風の中の雌鳥」
その説明

やはり借りなくて良かった・・・
同じシュチュエーションは、今もあるけど
本当に厳しい作品なんだなあと思いました。



第3回 「晩春」と「東京物語」/限りなく開かれた映像

「治る」の反復意味が少しずつズレてゆく
葬儀と結婚式だけは家族が演じて良い場だから
だからこそ反対に淡々と描く

あの反復とずれは、一番分かりやすかったです。
またいつか再見して堪能したいです。

「晩春」の変な読み方
ちょっと納得できなかった。



第4回 その短すぎた晩年/無秩序な世界につつまれて


「晩春」のやり直し?が「秋日和」らしい、それは良かったねと思う。

小津さんの私生活を知らなかったので、(子供時代や戦中を含めて)
いろいろと思いましたが
溝口さんと言い、成瀬さんと言い、皆今では考えられない短命で
あの頃はもちろん衛生状態も良くなかったけど
今の映画監督がゆるいんだろうな、って気はしました。




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一番好きなのは、1930~50年代のフランス映画です。

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