FC2ブログ

映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


5-1444  東京暮色

  1. 2018/04/28(土) 23:00:00_
  2. 小津安二郎
  3. _ comment:0
東京暮色  1957年・日本



東京暮色




 
.

2018年4月28日(土)  Amazonビデオ

監督  小津安二郎
主演  笠智衆

感想
これはひどい映画だった!
と言っても、役者たちの演技は良かった、いかにも小津作品で。
ヒドイのは内容で、あと長くて、長すぎるのにその間ずっと
ほぼ内容も画面も暗くて、公開当時に評判が悪かったのは理解できました。

今回の小津作品のBD化の中にあるし、見たいと思って見たんだけど
毎月一本はと思う中、4月はこんなに遅くなって
その分期待も高まっていたのに。

ただ、私はこの作品を見て、ひとつだけハッキリと理解できたことがありました。
それは昨年のあの残忍な事件、神奈川県の9人殺人の事件、
あの被害者たちは、周囲の愛してくれている人よりも
犯人の言葉を信じたんだけど、
それがどうしてもいまひとつピンとこなかったのに
これで分かりました。



以下、内容に触れていますので、お気を付けください。




あの被害者たちは「明子」と同じこころの闇を抱えていたんだと思いました。
「死にたくない、最初から全部やり直したい」
きっとその時そう思ったのでしょう。
お気の毒過ぎて何も言えないけど、あの被害者たちの親御さんたちは
この笠智衆のように何も真実を知ることがないままだろうなって思いました。

そしてもうひとつ、雀荘で、明子をあのバカ男に近づけた周囲の人間たちが
笑って「いいとこのお嬢さんが堕落して、今はぽんぽん大きくなって」と
言い合っていたこと、ちょっと知っている人が一番よく知っている事って
あるんだなあってこと。

それを実母的には心配したんだろうけど
どうにもこうにもやり方も言い方も下手で、明子的には
相手も逃げるし、ご立派な父親には何も言えない
幼児を連れている姉には絶対に言えない
八方ふさがりの自殺・・・だったんでしょうね、きっと。

電車にはねられてあんなに顔がキレイなわけないし(笑)。
布団に寝かせるだけって、どういう医療?
昭和32年、私の生まれる4年前、
でもいつも通りに、知らないはずの風景や風俗に懐かしい匂いがして
見たことのあるような道・看板・物を言わせる心情乗せる・・・
作品としてはきっと良い出来だと思うけど
あまりにも長くて暗くて救いがなかった。

きっとだから、このあとは明るい作品が増えたんでしょうね???
異色小津作品、と言われるはずだけど、
まあ納得するしかないですね。

救いは、ラストの長女ではなく、室蘭に行くあの雀荘のおやじ
訳アリを知って、愛して愛している女房、その2人行だと思いました。





今年から、映画の結末を書きます。
白文字反転で読めます。
(携帯・スマホでは、白文字にならず読めますので、お気を付けください)

「東京暮色」の結末

ラストシーンは、家から出て銀行に行く、いつもの笠智衆の後ろ姿。
その前は、家の中でお手伝いさんにいろいろ聞かれながら朝の支度。

孝子は娘を連れて夫のもとに帰った。
明子は遺影さえも笑っていない。
母親は今の夫とともに室蘭に行った。

チョイ役ではないけど、やっぱり杉村春子の存在感と
その役柄が、この映画を正しい方向に引っ張ってゆけそうだったのに
もうちょっと出番があればなあ・・・。




<<5-1445  血槍富士 | BLOG TOP | ER 緊急救命室 いくつか再見しました☆ >>

comment

 
 管理者にだけ表示を許可する
 


このブログ内の検索フォームです

私のプロフィールです 

miri

Author:miri
古今東西、色々な映画が好きです♪
一番好きなのは、1930~50年代のフランス映画です。

カテゴリです❀

1975年からの記録(記事追加中です)

ネタばれについての、お知らせです。

感想文の中で映画の内容について深く触れている場合は、必ず大きな色文字でお知らせしています。 また、感想文の途中の一部分のみのネタばれの場合は、白抜きの隠し文字(反転で読めます)にしてあります。 ただ、申し訳ありませんがその白隠し文字は携帯(スマホ)では見えてしまいます(ペコリ)。 最後に、2008年以前の文章については、配慮はしてありません(ペコリ)。

« 2019 09  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -