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映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


(1-206)  暗黒街のふたり  (2回目)

  1. 2010/08/28(土) 23:00:00_
  2. ジョゼ・ジョヴァンニ
  3. _ comment:0
再見  (暗黒街のふたり)  1973年・フランス



暗黒街のふたり




 

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2010年8月28日(土)  BS2

監督  ジョセ・ジョバンニ
主演  ジャン・ギャバン  (カズヌーブ役)
     アラン・ドロン  (ジノ役)

感想
この映画は、製作当時のフランスの警察制度と司法制度に対する、挑戦というか、警告というか、
きっと反戦映画のような感じで作られたのでしょうね。
監督自身が、死刑判決を受けて、大統領恩赦で免れたらしいから、詳しい世界だったでしょうし。

ギロチンって、ルイ16世の頃ではないのだから見せ物でなくて、引き回しがないなら、
関係者しか見ないなら、かえって残酷ではないと思いました。



以下、内容に触れていますので、お気を付けください。



一番残酷だと思ったのは、寝ているところを起こして、着替えろ、と服を渡して、連れてって、
その着替えさせたワイシャツの「首回り」を、ハサミで切ったところです。

信じられない、73年、そんなに最近までギロチン使ってたなんて~!
フランスって言う国は、スペイン同様、恐ろしい国だったんだね☆

内容的には、自分から見て、初見時の感想は甘かったです。

最初、あの嫌な警部を殺したんだから、と、セイセイした私が居て、
そのちょっと後で、あ、あの警部にも妻子や親は居たのではないか?と気付き、
殺しちゃいかんわ、と思いました。

ただ、殺すにしても、
計画性があって、残酷な殺し方と、
自分の大切な彼女に触られて、頭に血が上って、力任せにやってしまうのでは、罪の重さが違うはず・・・

でもそれは誰にも証明できないし、銀行強盗の過去、それも首謀者、その過去があれば、
彼を知らない人たちが皆、彼を極悪非道と思うのは仕方ないと思った。
自分が、あの陪審の中に入れば、きっと、
彼を弁護する数人の言葉よりも、弁の立つ検事の言葉を信じると思うもの。

彼の周りの人から見ると、
特に印刷所のおじさんは、本当に悲しかったと思う、自分が力になれなかった事も。
やっとできた新しい彼女は、警部から唐突に言われても、彼を好きという気持ち第一に動けたし、
もちろんカズヌーブ保護司とその一家、特に彼を好きらしい娘は、
彼の人となりを知っているから、本当に残念だったと思う。

10年支えてくれた妻が不幸な事になった時に、もう立ち直れないと、
些細な行為(日曜日に音楽を大音響でかけて近所のヒトと揉めて、張り倒した事)さえも、
人殺しのやる事、につながる。

でもね、私から言わせてもらえば、奥さん亡くしても、そんな事する人ばっかりじゃないんだよ、と思う、
そんな事する人の方が少ないんだよ、ジノ、あんたはやっぱり弱い人間だね、って。

私たち、この映画を観賞する人に対しては、この配役をドロンにしたところで、同情を買っていると思った。
私はドロンを好きでないから、冷静に見て、そう思うんだよ~。
美男子だから悪い事しない、というわけはないんだから。

そう、あの警部がどんなに嫌な奴でも、彼は耐えなければならなかったと思う。
ジノは、一時的に引越しをしても良かったのではないか?
また、昔のワル仲間の為にも、警察に告発して、自分も、彼らをも、助ける道を、探す事も出来たと思うし。

あの警部はやり過ぎだったけど、それを止めるられる上司も部下もいなくて、
やはり警察制度そのものを批判した映画だと思う。

カズヌーブの独白で、映画の最初と最後の部分、音楽流して、たしかにいろんな事言っていたけど、
彼は人を殺した、それは事実、事故ではなく、首を素手で絞めて殺した、それは重い罪。
あの裁判が「茶番」というのは、どうかなぁ?と思った。

この映画が一つのきっかけになれて、もちろん他の要因も大きく、現在のフランスの司法制度が、
もうちょっとこの映画から受ける感じとは違っていると良いなと思うけど、

いつも思う、前の時代の人間の事を、後の時代の人間が批判するのは簡単、
だから、してはいけない、と。それは人類の大きな進歩という眼から見て、ただの通過点だと思う。

もちろん一人ずつの人間にとっては、一生を左右する大きな事だけど。

追伸:邦題は良くない!
    あと、今回のフィルム・ノワールの特集で、一番良かった作品は「シシリアン」でした。



初見時感想はこちら  →  暗黒街のふたり(73・仏) ・・・ 1-206





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