映画鑑賞の記録

私の映画感想文と、映画に関する文章などです。


5-873  ソハの地下水道

  1. 2015/09/08(火) 22:30:00_
  2. アグニェシュカ・ホランド
  3. _ comment:0
IN DARKNESS  (ソハの地下水道)  2011年・ドイツ/ポーランド



↓ この作品は、実話を元にしています。 
   下水の蓋から顔を覗かせている右が助けたソハさん役の俳優で、 
   左が生き抜いて2008年に手記を書いたクリシャ(当時6~7歳?)さん役の子役です。

ソハの地下水道




 
.


2015年9月8日(火)  イマジカ

監督 アグニェシュカ・ホランド
主演 ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ

感想
今まで色々と、ユダヤ人を助けた人の話を見て来たけど
この作品が一番、リアルだったし、主人公にシンパシーを感じたので
でも、ものすごく恐ろしいので2度と見たくはないのですが、
とても良い作品だと思います☆



数年前に小劇場で何か映画を見た時に、予告編で見ていた作品なので
見たかったことは見たかったのですが、本当に映画館でなくオンエアで見て良かったです。
映画館では、長い間、立ち直れないほどショックを受けたと思うから・・・。
家だからこそ、休み休み(本当にすごく怖いので)見られて良かったです☆

「この主人公が小悪党で、シンドラーが英雄」みたいな感想をネットでチラッと読んだけど
おかしいんじゃないの? シンドラーって人は大悪党だもの(笑)。
お金儲けの為に無給の人を使って、お金でドイツ軍に取り込んで
そんなことはお金があれば誰にでも出来たと思うし、

ソハってやつは、たしかに小悪党、たいしたこともできない、
給料が安いからと 副業で空き巣のような事しかしない・・・
このユダヤ人達も最初は「お金を絞りとる為に」助けたんだけど、
それはまぁ仕方ないんじゃない?

通報すれば一時的には褒められるけどね・・・
それをせずに絞りとる(=生かす)事を選んだときから、彼自身分かっていなかったけど
彼らを助けると決めていたんだと、私は思います。

怖くて怖くて、あの人達の恐ろしい目つきが夢に出てきそうですが、
実際そうだと思うわ・・・ちょっと前までお金持ちで何不自由なく暮らしていて、
それがゲットーへ追いやられ、さらに収容所へ送られることになり、
生きるために、汚くて臭い下水の隅っこでひっそりと暮らす・・・
あぁいう目つきになって当たり前ですネ・・・。

ソハの奥さんも偉いよね・・・知らされていなかった事を知って、
呆れながら、恐れながらも、結局は夫について、もちろん自分の子供も守って。

軍人の友人の人も可哀想だった・・・
でもきっと、あの洪水とその死、ユダヤ人が助かった事には
大きな意味があるんだよね・・・(この件はフィクションかもしれません?)


映画の終盤近く、
地下水道では「過ぎ越しの祭り」をしていて
同じ時に
地上のキリスト教会では子供たちの「初聖体拝領式」をしている・・・
映画的にも上手な表現でした。



この映画は「ユダヤ人だから良い人間とか可哀想な人」と決めつけずに、
普通の、どこにでもいる、浮気したり嫉妬したり子供をかわいがったり、
普通の市民で、決して聖人ではなく、
ソハを代表とするクリスチャンも同じで、
誰もが大きな存在から見て同じなのに、人間は争うと、それを言いたい事が強く分かりました。

さて、もっといろいろ書きたいところですが、
最後に・・・

最近(ここ数年)ナチス関係の映画を一杯見てきました。
特にここ1ヶ月くらいはすごい勢いで見てしまいました。
もう、当分の間見たくないです。 当分の間、ナチスの映画は見ません。
この映画はその引き金を引いてくれました。

そして70年以上経っても、毎年のように新しい証言者が出てきて
新しい原作で新しい映画が作り続けられているという事を
私なりに考えてみたのですが、
それは、キーワードは「子供」だと思うのです。
言いかえれば「未来・希望」。



それを個人の単位ではなく、民族滅亡という単位で奪ったので
いつまでもいつまでも忘れないのでしょう、と。
あの戦争でユダヤ人が600万人殺されたうちの、150万人が子供だったそうです。

この映画の中でも、産んだばかりの赤ん坊を、母親が自分の手で殺す、(ここは白文字です)
あのシーンがその代替シーン(同じ意味を持つシーン)だと思いました。

そしてその出来事の前と後で、(その出来事は、事実あったそうです)
ソハという人の気持ちが変わった事も、ハッキリと分かりました。


空き巣の小悪党のソハでも (スカーフェイスのトニーでも)
(我が子ではなく、大きな意味で人類の) “子供”は可愛いのです。



素晴らしい映画でした。


・・・私も多分2度と見ませんが、
この映画はいくら素晴らしくても、多くの人にはお勧めできません。
見るのに心の準備が要ると思うし、
ユダヤ人は金もうけをしたから殺されたとか思っている、歴史を知らないおバカさんには
見る資格のない作品だと思います。
(普通、私はそういう事を思いませんが、この映画に限っては、思いました)



追伸:ソハさんがこの後すぐに亡くなったのは、神に召されたのだと思います。
やるべきことを、全部やった人生だったのだと、全てが娘を生かすためだったのだと、思います。




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